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【kintone活用事例】卸業様kintone開発

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東京都に拠点がある、輸出入業を営む企業様の、kintoneを導入した支援の事例についてご紹介します。この企業は、大手量販店との取引を行っており、進捗確認、仕入先管理、仕入れ管理、商品マスタ作成、顧客管理、在庫管理など、さまざまな業務をExcelで管理していました。しかし、これらの業務は手動で行われることが多く、効率が悪いだけでなく、ヒューマンエラーのリスクもありました。

kintone導入の背景と目的

kintoneを導入することになった背景には、以下のような課題がありました:

  • Excelによる管理の限界:手作業が多く、データの更新や共有に時間がかかる。
  • ヒューマンエラーのリスク:手動でのデータ入力や計算ミスが発生しやすい。
  • 情報の一元管理:各部門で異なるファイルを使用しており、情報の統一性が欠けている。

これらの課題を解決するために、kintoneを導入し、業務の効率化と情報の一元管理を図ることが目的となりました。

2. 要件定義のプロセス

クライアントとの打ち合わせ内容

プロジェクトの開始にあたり、まずはクライアントとの詳細な打ち合わせを行いました。この打ち合わせでは、現在の業務フローや抱えている課題について詳しくヒアリングしました。特に注目した点は、以下の通りです:

  • 現行の業務フロー:どのようなプロセスで業務が進行しているのか、どのようなツールが使われているのかを確認しました。
  • 主要な課題:現行システムで発生している問題点や改善したいポイントを洗い出しました。
  • 目指すべきゴール:kintone導入後に達成したい目標や期待する効果について明確化しました。

具体的な要件の洗い出し

打ち合わせで得た情報を基に、kintoneで実現すべき具体的な要件を洗い出しました。ここでは、各業務プロセスごとに必要な機能やデータの流れを詳細に定義しました。主な要件は以下の通りです:

  • 進捗確認管理:各プロジェクトの進捗状況をリアルタイムで確認できる機能。
  • 仕入先管理:仕入先の情報を一元管理し、過去の取引履歴も簡単に参照できるようにする。
  • 仕入れ管理:仕入れの発注から受け取りまでのプロセスを効率化し、ミスを減らす。
  • 商品マスタ作成:商品情報を一元管理し、在庫や販売状況と連動させる。
  • 顧客管理:顧客情報を一元管理し、各顧客の購買履歴や問い合わせ履歴を簡単に参照できるようにする。
  • 在庫管理:在庫の入出庫をリアルタイムで管理し、在庫切れや過剰在庫を防ぐ。

これらの要件を元に、kintoneでのシステム設計を進めていくこととなりました。

3. kintone開発の詳細

進捗確認管理

kintone上に、各プロジェクトの進捗状況を管理するアプリを作成しました。このアプリでは、プロジェクトごとのタスクの進捗をリアルタイムで確認できるようにし、各担当者がタスクの状況を更新できるようにしました。さらに、タスクの優先順位や締め切りも設定し、アラート機能を活用して重要なタスクの進捗遅れを防ぐ仕組みを導入しました。

仕入先管理

仕入先管理のためのアプリを構築しました。このアプリでは、各仕入先の基本情報(会社名、連絡先、取引条件など)を一元管理し、過去の取引履歴を簡単に参照できるようにしました。また、仕入先ごとの評価やコメント機能を追加し、仕入先のパフォーマンスを継続的に評価する仕組みを取り入れました。

仕入れ管理

仕入れ管理アプリを導入し、発注から受け取りまでのプロセスを一元化しました。各仕入れのステータス(発注済み、発送中、受領済みなど)をリアルタイムで更新し、仕入れ状況を常に把握できるようにしました。また、発注書や受領書をkintone上で管理し、必要な書類を簡単に検索・参照できるようにしました。

商品マスタ作成

商品マスタを管理するアプリを作成しました。このアプリでは、各商品情報(商品コード、商品名、価格、在庫数など)を一元管理し、在庫管理や販売管理と連動させることで、常に最新の情報を保持するようにしました。また、商品情報の変更履歴を残し、変更内容をトラッキングできるようにしました。

顧客管理

顧客管理アプリを構築し、顧客情報を一元管理しました。このアプリでは、各顧客の基本情報(氏名、連絡先、住所など)や購買履歴、問い合わせ履歴を管理し、顧客対応の履歴を追跡できるようにしました。また、顧客ごとのメモ機能を追加し、各担当者が顧客情報を共有しやすくしました。

在庫管理

在庫管理アプリを導入し、在庫の入出庫をリアルタイムで管理しました。各商品の在庫数を常に最新の状態に保ち、在庫切れや過剰在庫を防ぐためのアラート機能を導入しました。また、在庫の移動履歴を記録し、在庫のトラッキングを容易にしました。

4. kintone利用研修

研修の内容と実施方法

kintone導入後、クライアントのスタッフが新しいシステムを効率的に利用できるように、徹底的な研修を実施しました。研修内容は以下の通りです:

  • 基本操作の習得:kintoneの基本操作方法を解説し、実際の画面を使って操作を体験してもらいました。具体的には、データの入力方法、検索機能の使い方、アプリの基本的な設定方法などを説明しました。
  • 各アプリの使い方:導入した各アプリ(進捗確認管理、仕入先管理、仕入れ管理、商品マスタ作成、顧客管理、在庫管理)の具体的な利用方法を詳細に解説しました。それぞれのアプリがどのように連携して業務をサポートするのかを、具体的な業務フローに沿って説明しました。
  • トラブルシューティング:よくあるトラブルとその解決方法についても説明しました。例えば、データ入力ミスや検索結果が見つからない場合の対処法、アプリの設定変更の方法などを紹介しました。
  • 質疑応答セッション:研修の最後には質疑応答の時間を設け、参加者からの質問に答えました。これにより、個別の疑問点を解消し、より実践的な知識を提供することができました。

研修後のフィードバック

研修後、参加者からのフィードバックを収集しました。フィードバックは以下のようなものでした:

  • 理解度の向上:多くの参加者が、kintoneの基本操作や各アプリの使い方について十分に理解できたと回答しました。また、実際に操作を体験することで、実務にどう活かせるかが具体的にイメージできたとの声もありました。
  • トレーニングの効果:特にトラブルシューティングのセッションが役立ったという意見が多く、日常的に発生する問題への対処方法を学べたことが評価されました。
  • 追加のニーズ:一部の参加者からは、さらに詳細なカスタマイズや高度な機能についての研修が必要だという要望がありました。これに対応するため、追加のフォローアップ研修や個別相談の機会を設けることを検討しました。

研修の結果、クライアントのスタッフはkintoneを効果的に利用できるようになり、日々の業務においても自信を持って操作することができるようになりました。

5. 導入後の効果

業務効率化の具体的な成果

kintoneを導入した結果、企業の業務効率は大幅に向上しました。具体的な成果として、以下の点が挙げられます:

  • データの一元管理:これまで複数のExcelファイルで管理していたデータが一元化され、情報の検索や更新が迅速かつ正確に行えるようになりました。これにより、データの重複や入力ミスが大幅に減少しました。
  • リアルタイムの進捗確認:プロジェクトの進捗状況をリアルタイムで確認できるようになり、担当者間の情報共有がスムーズになりました。これにより、遅延やトラブルの早期発見・対応が可能となり、プロジェクトの成功率が向上しました。
  • 在庫管理の精度向上:在庫管理が正確に行えるようになり、在庫切れや過剰在庫のリスクが減少しました。リアルタイムで在庫状況を把握できるため、適切なタイミングでの発注が可能となり、コスト削減にも寄与しました。